ドッペルゲンガー「嗤う分身」
原作はドストエフスキー「分身(二重人格)」で、何とも奇妙な作品でした。

さえない男サイモンの前に突如として現れた見た目は自分そっくりだけど、
中身は真逆、すべてにそつのない男ジェームズ。
会社のコピー室の女ハナに恋心を抱いているサイモンですが、
恋も仕事もぜ~んぶジェームズに持っていかれる。
ドッペルゲンガー、二重人格、と充分興味そそられる題材でありますが、
作風がまた面白かった。
サイモンの心情を表すのに使われているのが、日本の歌謡曲、
「上を向いて歩こう」や「ブルーシャドー」そのまま流れます。
日本人のわたしは、まして懐メロとしてよく知っているので
不思議な感じがしましたが、これを外国人が作中で聴くとどんな感じなんだろ~?

近未来という設定ですが、なにかどこかレトロで人工的で国籍不明。
小悪魔ワシコはもちろん、二役を演じたジェシーもよかったよ~。
話の展開もテンポよく、作品全体のトーンが(好みもあると思いますが、)面白いです。
わたしは観ていないけど監督・脚本は「サブマリン」のリチャード・アイオアティ、
共同脚本に「ミスター・ロンリー」のアヴィ・コリン。
ブラックユーモアが好きな方にはお勧めです。
* 部屋が片付かないルシスに拍手ありがとうございます

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